コンピュータ同士を通信線によって接続し、相互に通信を行うシステムをコンピュータネットワークと
呼びます。
かつては物理的に直接通信線を繋いだコンピュータ同士でのみ、通信を行うことができましたが、
TCP/IPを代表するインターネットプロトコルの開発により物理的に接続されていなくても
他のコンピュータを経由して相互通信を行うことができるようになりました。
PC/AT互換機はインターネットまたはイントラネットなどの通信網に、
主にイーサネット(Ethernet)を用いて接続しています。
IP(Internet Protocol)とは、通信網上の全てのコンピュータに割り振られた
IPアドレスと呼ばれるアドレス番号に対し、データを転送するためのプロトコルです。
通信を行おうとする端末のIPアドレスと送信したいデータをIPパケットとして
1つ以上のパケットを通信線に送り出します。
PC/ATが送り出したパケットはサーバが一旦受信してIPアドレスを解析し
ルーティングテーブルから最も最適な通信経路に送信パケットを送り出します。
IPはデータを送るためだけのプロトコルであり、データの送受信や中継はするものの、
実際に宛先に到着したのか、たどり着かずに破棄されたのか、などが全くわかりません。
さらにデータの送信データの内容の確認もしていません。
したがって、ICMP(Internet Control Message Protocol)やTCP(Transmission Control Protocol)など
上位のプロトコルが必要です。
インターネットのIPアドレスはICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)に
よって管理されています。
現在主要に用いられてきたIPv4と呼ばれる規格は32bitの数字によってアドレスが構成されていますが、
インターネットの普及により通信網に繋がるコンピュータの総数が大変に増えたため、
割り当て可能なアドレスが枯渇してきました。
そのため、128bitのアドレス構成の次世代IP規格であるIPv6が登場し、徐々に普及しつつあります。
TCPは、通信網上の特定の端末に論理的な接続を行い、 データの正誤検証と送受信の確認を行う高度な機能を持ちます。 TCPは制御用通信パケットが流れるため転送効率が悪く、音声通話やインターネット動画配信などの マルチメディア通信には向きません。 またUDP(User Datagram Protocol)は、宛先にデータを送るだけの単純なプロトコルです。 しかし、非常にシンプルであることからリアルタイム性が高く、マルチメディア通信に採用されています。