2.3. PC-Doctor の診断テスト

弊社のDRAMテストはWindows OSより割り当てられた全空きDRAM領域の検査を行うことができます。 したがって弊社のテストを行う際は、他のアプリケーションを全て終了することで より多くのDRAM領域を検証できます。
また、可能な限り多くのDRAM領域を検査をご希望される場合はPC-Doctor IN-ROMまたは PC-Doctor for DOSによる検証をお勧めします。

2.3.1. 各種ビットパターンテスト

DRAMの各セル単位で充放電の検査やノイズ障害の検査を行います。
ビットパターンテストの検出できるノイズは例えば以下のように、 DRAMアドレスの値がノイズの影響で変わる現象を発見するのに有効です。

(例) 記録値 : 0xA3(10100011b) → DRAMの値 : 0xB3(101100011b)
(例) DRAMの値 : 0xA3(10100011b) → 再生値 : 0xB3(101100011b)

セルの検査を行うために、特定のパターン変化を検証するための8ビット×4のテストビットパターン一式を 各テスト用に用意してあります。
あるパターンをテスト可能な全てのDRAMに記録後、再生して記録したパターンと比較します。 さらに現在のパターンから次のパターン値に変更することで 記録時および再生時の障害の有無を検証します。
以下に各ビットパターンテストを説明します。

  1. 上位ビットテスト

    DRAMの全記憶セルの充電状態の保持/再生する検査を行います。 記憶セルの充電機能とリフレッシュ機能を検証するのに有効です。
  1. 下位ビットテスト

    DRAMの全ビットを1から0に変更する検査を行います。 上位ビットテストとの組み合わせによって各記憶セルの放電機能の検証を行うのに有効です。
  1. ニブル移動テスト

    DRAMの4ビット単位のビットパターンを変更する検査を行います。 データ幅が4bitである場合の隣接Columnに対する影響の検証を行うのに有効です。
  1. チェックボードテスト

    DRAMに1と0を交互に記録し、その後全ビットを反転させるテストです。 隣接ビットに対する影響の検証を行うのに有効です。
  1. ウォーキングワンレフトテスト

    まず最も右側の記憶ビットを1ビットだけ1に充電し、 検証後0に放電してその左隣ビットを1に充電します。 隣接ビットへの影響の検証を1ビットずつ行います。
  1. ウォーキングワンライトテスト

    まず最も左側の記憶ビットを1ビットだけ1に充電し、 検証後0に放電してその右隣ビットを1に充電します。 隣接ビットへの影響の検証を1ビットずつ行います。
  1. 補助パターンテスト

    まず4ビットごとに最も右側の記憶ビットを1ビットだけ充電し、 検証後放電して左隣ビットを充電していきます。 隣接ビットへの影響の検証を1ビットずつ行います。


前のページ   /  次のページ